新宿・歌舞伎町の大久保公園で、手術目的の患者待ちをする外科医たち

新宿・歌舞伎町の大久保公園で、手術目的の患者待ちをする外科医たち

 

あとがき

【日本最大の歓楽街・新宿歌舞伎町。その中心部にほど近い大久保公園にいま、路上に立って手術目的の患者を待つ“オペんぼ”が急増している。そんな外科医の1人で「オペ活中」の21才外科医Aさん(本名)に話を聞いた】

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一 そもそもオペんぼをやり出したきっかけは何だったんですか?

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Aさん「港区女子が集まるミナトクラブというのがありまして、医者がそこへ行くとすごくチヤホヤされるんですよ。それで金を貢いでしまって散財したんです。それでもミナト通いが止められずにいると、港区女子から『路上で患者待ちして稼いで来い』と言われて、オペんぼを始めました」

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一 どういう料金相場で手術してるんですか?

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Aさん「手術の規模にもよりますが、だいたい一回15000〜30000円の間ですね。オ別(オペ室代は別という意味)ですが、下肢静脈瘤や胆石、胃のポリープ、白内障などの簡単な手術なら、路上やカラオケボックスなどで済ませる場合もあり、その方が安くて済むと喜ぶ患者もいます。

基本的には 口あり(口頭での手術の説明だけ)は5000円、 手抜き(手抜き手術)は10000円、 ゴム(手袋)あり手術は、15000~30000円 ゴム(手袋)無し手術は、25000円~50000円という感じでやってます」

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一 オペんぼをする、メリットっていうのはどういうところですか?

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Aさん「それは病院と違って、働いたぶんそのまま自分にお金が入りますし、自分のペースでオペができるところです。それに相手も選べますし、手術目的だけじゃないお客さんとの触れ合いもあって楽しいです。

こないだ心筋梗塞になったお客さんが手術してほしいって来たんですが、普通はすぐに冠動脈バイパス手術するところを、お互いトークが盛り上がって手術せずに終わった事もありました(笑)」

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一 逆にリスクもありますよね?

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Aさん「そりゃ危ないこともあります。立ち始めて最初についた患者から『こんな事していると親が泣くよ』といきなり説教されて、ムカついたので言い返したら、いきなり頭を殴られました。頭が切れて血が出ましたが、すぐに自分で縫って治しました。

あとは、外国人とは“オペり”たくないですね。約束を守ってくれない人が多いんです。 開胸手術してたんですが、私が途中でトイレに行ってる間に、お金払わずに、胸が開いたまま逃げられたことがありました」

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屈託のない様子で話すAさんには、およそ後ろめたさや罪の意識はない様子だった。インタビューが終わり、再び歌舞伎町のネオンの中へ歩いていくAさんが、消える間際に振り向いて「どこか悪いところがあったら、連絡くださいね」と笑顔で言ったのが印象的だった。

高齢化が進む中で、日本では今後さらに医療を求める人間は増えていくはずだ。そうなるとAさんのような「オペんぼ」で稼ぐ外科医も増えていくであろう。 様々な問題を抱えるこの日本という患者に、治療のメスが入る日は来るのであろうか。




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